
引っ越しのときエアコンの取り付け・取り外しはどうする?移設費用を安くおさえる方法
引っ越しをするとき、エアコンを置いていくか、新居に持っていくか、お悩みの方もいらっしゃると思います。エアコンの取り外しや設置作業には、かなりの移設工事費用が必要となります。
現在お使いのエアコンの使用年数はどれくらいでしょうか?
エアコンの使用年数や新居の状況によって、判断するとよいでしょう。
今回の記事でわかるポイント
- エアコンの取り外しにかかる費用
- 移設費用は引っ越し業者とエアコン工事専門業者のどちらが安いか
- 賃貸住宅でのエアコン取扱い注意点
エアコンの設置工事は専門知識が必要となりますので、自分で勝手に取り外すことはできません。エアコンの工事は、必ず専門業者に依頼をするようにしてください。
まずは、お手持ちのエアコンの状態についてみていきましょう。
目次
引っ越し時にエアコンはどうする?
一般的な選択肢は4つです。
- 古いエアコンは処分し、新しく買う
- 賃貸住宅で自己設置したエアコンは撤去必須
- エアコン工事の専門業者に依頼して移設する
- 引越し業者に依頼して移設する
新しくエアコンを買った方がいいケース
買い替えてから5年が経過している
エアコンの耐用年数は、パナソニックは10年、ダイキンは10年、シャープは9年とされています。
ただし、エアコンは移設をすると故障しやすくなると言われています。
5年以上経過したエアコンは、無理に取り外して移設させると、耐用年数よりも早く寿命がきてしまうかもしれません。
移設にかかる取り付け・取り外し工事にはかなりの工事費がかかります。
工事費については、後述しますが、1台につきおよそ2万円前後と考えてよいでしょう。
せっかくお金をかけて移設しても、すぐに故障してしまうともったいないですよね。
また、新しいエアコンのほうが省エネ効果が高いことも考えれば、古いエアコンを移設してまで使用し続けることは、デメリットしかありません。
エアコンのグレードが低い
6畳用エアコンのグレードは、安価なもので3万円~、おそうじ機能つきのハイグレードのものなら20万円~と、価格差がかなりあります。
グレードの低いエアコンなら、移設工事費で新しいものが買い替えられるほどです。
エアコンのグレードによって移設するかしないかを判断してもよいでしょう。
引っ越し先の部屋の大きさが、エアコンの対応畳数と合わない
現在が6~8畳の間取りに対して、引っ越し先は10畳~12畳と広くなったり、間仕切りのないタイプの部屋だったりと、手持ちのエアコンに対して部屋の間取りがあわない場合があります。
エアコンには対応畳数がありますので、部屋に合わないものを使うと余計な電気料金がかかってしまいます。
6畳用のエアコンを12畳の部屋に使えば、エアコンの効きが悪く、常に設定温度を下げて風量も強くして使い続けなければなりません。これは非常に電力を浪費してしまいます。
反対に、12畳用のエアコンを6畳の部屋に使うこともよくありません。
エアコンが効きすぎてしまい、本来ならもっと小さな電力量ですむところを、無駄に浪費してしまうことになります。
引っ越し先の間取りを確認しながら、エアコンの対応畳数について検討してみましょう。
賃貸住宅で自分で設置したエアコンは撤去しなければならない
賃貸住宅の場合は、「原状回復義務」があり、住居を最初に入居したときの状態に戻さなければなりません。
入居時から設置されていたエアコンをはずして持っていくことはできず、また、自分で設置したエアコンは、退去時にははずして持っていかなければなりません。
ただし、管理会社と相談をして、エアコンを置いたまま退去してもよいと許可をもらえることもあります。それほど古いエアコンでなければ、引き取ってもらえるかもしれません。
管理会社に相談してみるとよいでしょう。
引っ越し業者に依頼する場合
この場合は正確に言うと、引っ越し業者と提携しているエアコン工事専門業者が工事を担当することになります。
メリットとしては、面倒なスケジュール調整や連絡が少なくてすむこと。
引っ越しスケジュールと合わせて、工事日程も調整されるので、手間が少なくてすみます。
また、エアコンの運搬ももちろん、引っ越し業者が行ってくれます。
一般的な日程としては、引っ越しの前日にエアコンを取り外し、新居に入居した翌日にはエアコンの取り付け作業も完了する日程で調整されます。
新居に移ってすぐに快適な室温で暮らせます。
料金は、引っ越し業者のほうが少し高くなるデメリットがありますが、見積りから工事完了までの工程を考えると、引っ越し業者に依頼したほうがスムーズです。
ただし、エアコン移設工事中や運搬中に起こったトラブルについては、委託業者のミスなのか、引っ越し業者のミスなのか、責任の所在があいまいになることがあります。
引っ越し業者に依頼するメリット
○ 引っ越し業者に依頼するメリット |
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・面倒な見積もりやスケジュール調整の手間が省ける ・運搬も引っ越し業者が行う ・引っ越し完了の翌日にはエアコン設置作業も完了する |
一般的な作業スケジュールは、引っ越しの前日にエアコンを取り外し、新居に入居した翌日にはエアコンの取り付け作業も完了する日程で調整されます。新居に移ってすぐに快適な室温で暮らせます。
引っ越し業者に依頼するデメリット
✕ 引っ越し業者に依頼するデメリット |
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・料金はやや高めなことが多い ・引っ越しの繁忙期はスケジュール調整が難しい場合がある ・トラブル発生時に責任の所在があいまいになることがある |
大きなデメリットは、料金設定が少し高いという点です。しかし業者によっては、エアコンの引っ越し作業料金のセットプランやオプションサービスを提供しているところもあります。スケジュールも合わせて、複数見積もりをとって比較してみましょう。
エアコン工事専門業者に依頼する場合
エアコン工事業者業者に依頼するメリット
○ エアコン工事専門業者に依頼するメリット |
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・料金が安い ・専門業者に施工してもらえる安心感がある ・新居のエアコン設置場所を急いで決めなくてよい |
引っ越し業者に依頼すると、提携しているエアコン工事専門業者に任されるため、どんな業者が作業にくるのかわからない不安があります。しかし、自分でエアコン工事専門業者を選ぶ場合は、なじみの業者に依頼できる点は安心です。
また、基本的にエアコン工事専門業者は取り外し・取り付けのみを行います。その分、引っ越し業者よりも料金設定が安くなっています。エアコン移設日と引越し日を合わせる必要がないなら、エアコン工事専門業者に依頼するのもひとつの方法です。
エアコン工事業者業者に依頼するデメリット
✕ エアコン工事専門業者に依頼するデメリット |
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・エアコン運搬はサービス対象外 ・県外へ引っ越しする場合、同じ業者に依頼できない可能性がある ・状況によっては割高になる場合がある |
県外へ引っ越しする場合、同一業者に取り外し・取り付けまでを一貫して依頼できない場合があります。
取り外し工事はA社、取り付け工事はB社といったように、複数の業者に依頼しなければならないこともあります。そうなれば、料金は割高になることがあるため注意が必要です。
エアコン移設工事料金の相場はいくら?
ここからは、エアコン移設作業料金の相場を紹介します。
エアコン工事専門業者は、地域の業者に依頼する以外に、家電量販店でも依頼ができます。相場は家電量販店での料金で紹介します。
サカイ引越センター
サカイ引越センターは、エアコン等の電気工事サービスを取り扱っています。
以下の表に代表的な作業料金をまとめました。価格はすべて税込みです。2021年12月現在の情報です。
内容 | 料金 |
---|---|
エアコン移設1台あたり 基本料金 | 7,700円~ |
エアコン電圧200V 追加料金 | 6,600円~ |
エアコン用の単独の専用回路がない場合の追加料金 | 16,500円~ |
集合住宅で室外機は同じ階に設置 | 13,200円~ |
集合住宅で室外機は違う階に設置 | 21,000円~ |
配管ホースの化粧カバーを取り付ける(室内) | 8,500円~ |
配管ホースの化粧カバーを取り付ける(屋外) | 23,320円~ |
ほかにも、配管の長さやホースなどによって、追加料金が必要となります。
サカイ引越センターの追加料金のシミュレーション表を見ると、最低でも基本料金+室外機設置で2万円以上は必要となります。
設置場所によっては、追加工事や資材などで7万円近くかかる場合もありますので、シミュレーションで確認するか、見積もりをとってみましょう。
アート引越センター
アート引越センターは、豊富なオプションメニューのひとつとして、エアコンの取り外し・取り付けなどの電気設備工事を実施しています。
料金は公式ホームページでは公表されていません。
口コミなどによると、一般的な基本料金の相場と変わらないようです。
各種工事 | 利用料金 |
---|---|
エアコン取り外し工事費(1台) 基本料金 | 8,000円〜 |
追加工事費 電圧変換 | 5,000円〜 |
エアコン取り付け工事費(1台) | 17,000円〜 |
アート引越センターでは、エアコンのクリーニングも行っています。
引っ越しでエアコンを取り外したついでに、エアコンをきれいに清掃することができます。
家電量販店で移設工事を依頼する場合
家電量販店では、エアコンの引っ越しには対応していないところがほとんどで、取り外し・取り付け工事のみをお願いする形になります。
ただし、エディオンやヤマダ電機のような全国規模の家電量販店なら、引っ越し先にも店舗がある可能性があります。取り外しと取り付けを同じ家電量販店で依頼することができるかもしれませんね。
引っ越しのエアコン移設を少しでも安く済ませるには?

ここまでの記事で、引っ越し業者とエアコン工事専門業者との違いを紹介してきました。それぞれのメリット・デメリットを解説してきましたが、「エアコン移設のみ」を引っ越し業者に依頼すると、料金が高くなってしまいます。
引っ越し業者にはさまざまなセットプランが用意されています。エアコン移設を少しでも安くできるプランを紹介します。
引っ越し業者に依頼するならセットプランがおすすめ
引っ越し業者に依頼するなら、セットプランがおすすめです。
エアコン移設工事にはさまざまな作業工程があり、オプション料金が発生しやすいもの。あらかじめ、よくある追加工事をまとめたプランであれば、提示された料金より高くなることがありません。
思わぬ高額請求に驚くといったトラブルもなく、安心できます。
日通 エアコンパック工事
日通には引っ越しのオプショナルサービスとして、「エアコンパック工事」というプランがあります。
パックになっている作業は、以下のとおりです。
- エアコン取り外し・取り付け(標準工事)
- 配管必要量
- ガス補充・ガスチャージ
- 電圧切替(100V⇔200V)
- プラスチックブロック
- コンセント交換・延長
- 室内機吊金具
- 穴埋プレート
エアコン移設時に追加料金となりやすい作業をパックにしているので、とてもお得です。パックに含まれない工事は別途料金が発生します。
別のオプションサービスで、分解クリーニングも行っています。こちらは、エアコンを持ち帰っての作業となりますので、作業日数が少し必要となります。
ヤマトホームコンビニエンス オプションサービス
クロネコヤマトの「ヤマトホームコンビニエンス」も引っ越しサービスを行っています。「エアコンSパック移設」というセットプランがあります。
こちらのセットには、運搬は含まれていませんので、引っ越しのプランと合わせて見積もりをとりましょう。
施工内容 | 料金 |
---|---|
取り外し | 8,800円~ |
取り付け | 13,200円~ |
セット(取り付け+取り外し) | 20,900円~ |

エアコン移設工事にかかる時間は?

引っ越しの段取りもあり、エアコン移設工事にかかる日程や時間が気になりますよね。
エアコンの取り外しにかかる時間は、30分から1時間程度です。
エアコンの設置工事は、1台あたり1時間半から2時間ほどかかります。追加の工事が必要となった場合には、もう少し時間がかかります。2~3時間はみておくとよいでしょう。
業者への連絡は、遅くとも1週間前までにすませておきましょう。繁忙期であれば2週間前でも遅いかもしれません。
スケジュール | 作業内容 |
---|---|
引っ越し1~2週間前 | 業者へ連絡 |
引っ越し前日 | エアコン取り外し工事30分から1時間程度 |
引っ越し当日 | 引っ越し作業、運搬 |
引っ越し1日後 | エアコン設置工事2~3時間 |
エアコンの取り外し洗浄のサービスをオプションで受けられる場合は、もう少し作業時間がかかります。事前に確認しておきましょう。
エアコン移設時のトラブル事例について
エアコンの移設工事には、多くの作業工程が必要となり、まれにトラブルとなる場合があります。
よくあるトラブルを事前に知っておくことで、回避できるものもあるので、一例を紹介します。
料金に関するトラブル
エアコン工事料金は、基本料金だけでおさまることはありません。エアコンの年数や使用状況、設置の状況などで、追加の工事費が必要となります。事前に見積もりをとっていても、実際に作業が始まると、思わぬ工事が必要となることもあるのです。
悪質な業者であれば、依頼主が無知なことにつけこみ、追加工事費といって多額に請求することもあるかもしれません。工事内容や相場を調べておき、追加工事が必要となった場合には先に説明をしてもらうなど、しっかりと話し合いをしておきましょう。
先に紹介したようなセットプランであれば、よくある追加工事費は含まれているので、料金が明確です。
エアコン故障のトラブル
エアコンは精密機械のため、移設工事にはある程度のリスクを伴います。運搬中に本体部分が破損するようなトラブルも起こりえます。
引っ越し業者によっては、任意の損害保険のプランを用意している場合もあります。サカイ引越センターや日通は、東京海上日動火災保険と提携してのプランを用意しています。ない場合は、個人で加入しておいたほうが安心です。
トラブルがおきたらただちに業者に連絡しましょう。時間がたってしまうと、業者の責任と認められない場合があります。
自分で取り外し・取り付けはしないこと
エアコンの移設工事費が高いからといって、自分でエアコンの取り外し・取り付けを行うことはやめましょう。
エアコンの移設工事には、専門技術・専用器具が必要です。ネット上では、「自分でエアコンを取り付ける方法」なども解説されていますが、おすすめできません。
作業に失敗した場合は、多額の修復費用が必要となるでしょう。メーカー保証なども受けられないおそれがあります。デメリットのほうが大きいので、エアコン移設工事は必ず業者に依頼してください。
エアコン移設時の注意点
配管穴や専用コンセントがあるか
配管穴がない場合は別途工事が必要になります。木造壁であれば追加費用は発生しませんが、その他の場合は追加費用が生じます。また、専用コンセントがない場合も増設工事が必要です。
エアコン設置スペースが確保されているか
室外機、室内機の両方の設置スペースを確認しましょう。室外機の標準工事は、基本的に直置きとなります。それ以外の設置方法になると追加工事が発生します。
契約アンペア数が足りているか
ブレーカーが落ちないよう、新居の契約アンペア数を確認しておきましょう。電気使用量が多い場合は、契約アンペア数引き上げを検討しましょう。
古いエアコンを処分するときは?
引っ越し時にエアコンを撤去し、処分するときは、業者に引き取り料金を支払い、処分を依頼するのが一般的です。
エアコンは家電リサイクル法に則って処分する必要があります。処分費用がかかるからといって、金属ゴミや一般ゴミに出すことはできません。
家電リサイクル品として引き取り依頼する
不要になったエアコンは、取り外しと同時に引き取りも依頼しておくと便利です。
多くの引っ越し業者やエアコン工事専門業者では、家電リサイクル法に基づいての処分が可能です。処分費は別途必要になりますが、自分で処分するにしてもリサイクル料は必要となりますので、業者に依頼したほうが便利です。
家電量販店に持ち込む
近隣の家電量販店に自分でエアコンを持ち込むこともできます。この場合も家電リサイクル料が必要となります。相場は1,000円~3,000円程度です。
新しいエアコンを購入するなら、下取りという形での引き取りをしてもらえる場合があります。
取り外さずに置いたまま引っ越しする
賃貸住宅の場合は、無理に取り外しをせずに、置いていく方法もあります。賃貸物件には「原状回復義務」がありますので、だまってエアコンを放置していくことはできません。管理人や管理会社に確認をして、許可をもらう必要があります。
置いていくことができれば、工事費も処分料もかからずにすみます。

面倒なライフライン手続きはでんきガス.netがおすすめ
引っ越しのエアコン移設工事は、引っ越し業者のプランが安心です。もちろん、エアコン工事専門業者に依頼することも可能です。お使いのエアコンの使用年数や、引っ越し先の状況に合わせて選んでみてください。
無理に移設せず、処分して買い替えたほうがお得な場合もあります。
エアコン移設工事には、思わぬ追加工事費がかかったり、故障したりするトラブルも起こります。信頼できる専門業者にまかせられるよう、自分でも工事内容をよく把握することが大切です。
引っ越し準備は大変ですよね。少しでも負担を減らしたい人はでんきガス.net(0120-911-653)がおすすめです。でんきガス.netなら、あちこち電話しなくても電気やガス・インターネットの手続きが一括で完了します。引越しの負担を軽くしたい方はぜひお電話してみてくださいね。
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