エアコン1時間分の電気代はいくら?電気代を抑える8つの方法と計算方法も併せて解説
夏の暑さや冬の寒さを乗り切るため、多くの人が自宅でエアコンを使用しているのではないでしょうか。
エアコンは、一年中快適に過ごすために欠かせない存在となっている一方で、電力消費が多いため「電気代が気になる」という人も多いでしょう。快適に過ごしたいけど、電気代は抑えたいのが本音ですよね。
実際のところ、エアコンの電気代はどのくらいなのでしょうか?1時間あたり・1ヵ月あたりのエアコンの電気代の目安に加えて、エアコンの電気代を節約するための7つのコツをご紹介します。
エアコンの電気代は実際どれくらいなの?
暑い夏や寒い冬など、エアコンを使う時期は電気代の高さにショックを受けた経験がある人も少なくないでしょう。
「エアコンを使う時期はそうでない時期に比べ、電気代が大幅に上がる」という印象を持っている人は多いと思いますが、実際のところエアコンの電気代はどのくらいなのでしょうか?まずはエアコンの電気代についてみていきましょう。
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エアコンの電気代の計算方法とは?
エアコンの電気代は、「消費電力」「電力料金単価」「使用時間」の3つを掛け合わせることで計算できます。
例えば、1時間あたりのエアコンの電気代は以下のような計算式で求めることができます。
1時間あたりの電気代 = 消費電力(kW)× 電力料金単価(円)× 1(時間)
エアコンの1時間あたりの電気代
「消費電力」×「電力料金単価」×「使用時間」でエアコンの電気代を計算する方法をご紹介しましたが、上記の計算式だけではなかなかイメージがわきにくいですよね。
実際のところ、エアコンを1時間使った場合どのくらいの電気代がかかるのでしょうか?
仮に定格消費電力880Wのエアコンを使用した場合、1時間あたりの電気代は以下のようになります。1kW=1,000Wのため、880Wは「0.88kW」になることにご注意ください。
0.88(kW)×27(円)=23.76円
このケースでは、1時間あたりのエアコンの電気代は「23.76円」という結果になりました。ただし、エアコンの定格消費電力は機種によって異なります。また「27円」というのは、全国家庭電気製品公正取引協議会が提示している目安の電力料金単価であり、契約している電力会社や料金プランによって、実際の電力料金単価は異なる場合があります。
したがって、より正確にエアコンの電気代を求めるには、実際に使っているエアコンの定格消費電力と電力料金単価を調べて計算する必要があります。
それでも、エアコンの消費電力は部屋の広さや使用方法などによって異なるため、あくまでも目安ととらえておいたほうがいいでしょう。また、冷房と暖房では暖房のほうが消費電力が大きくなることも考慮する必要があります。
【冷房】部屋の広さ別エアコンの消費電力と電気代 | ||
---|---|---|
部屋の広さ | 消費電力 | 1時間当たりの電気代目安 |
6畳 | 110~920W | 2.97~24.84円 |
8畳 | 110~1,030W | 2.97~27.81円 |
10畳 | 110~1.150W | 2.97~31.05円 |
12畳 | 110~1,250W | 2.97~33.75円 |
14畳 | 110~1,460W | 2.97~39.42円 |
18畳 | 120~2,020W | 3.24~54.54円 |
20畳 | 120~2,480W | 3.24~66.96円 |
23畳 | 120~2,680W | 3.24~72.36円 |
26畳 | 120~3,000W | 3.24~81円 |
29畳 | 145~3,150W | 3.91~85.05円 |
【暖房】部屋の広さ別エアコンの消費電力と電気代 | ||
---|---|---|
部屋の広さ | 消費電力 | 1時間当たりの電気代目安 |
6畳 | 105~1480W | 2.84~39.96円 |
8畳 | 105~1980W | 2.84~53.46円 |
10畳 | 105~1980W | 2.84~53.46円 |
12畳 | 105~1980W | 2.84~53.46円 |
14畳 | 105~1980W | 2.84~53.46円 |
18畳 | 110~4000W | 2.97~108円 |
20畳 | 110~4000W | 2.97~108円 |
23畳 | 110~4000W | 2.97~108円 |
26畳 | 110~4000W | 2.97~108円 |
29畳 | 135~4000W | 3.65~108円 |
目安となる1ヵ月の電気代
23.76円という金額に対して「意外と安い」と感じた人もいるかもしれませんが、1ヵ月使用した場合の電気代はどのくらいになるのでしょうか?
1日5時間使用した場合と、1日10時間使用した場合に分けて確認してみましょう。
・1日5時間使用した場合の1ヵ月の電気代
23.76(円)×5(時間)×30(日)=3,564円
・1日10時間使用した場合の1ヵ月の電気代
23.76(円)×10(時間)×30(日)=7,128円
1時間あたりわずか23円強の電気代でも、積み重ねれば家計への影響が決して小さくないことがわかります。しかもこれはエアコン1台の電気代なので、エアコンを複数台使っている場合はさらに電気代が高くなってしまいます。
また、在宅勤務などで日中も家にいる時間が長かったり、夜もエアコンをつけたまま寝ていたりする場合は、1台しか使っていなくても電気代がかさんでしまうでしょう。
冷房、除湿、暖房で一番電気代が高いのは?

エアコンの電気代は「冷房」「除湿」「暖房」と、使用するモードによっても変わってきます。このうち電気代が最も高くなるのはどのモードなのでしょうか?
実は多くのエアコンで電気代が一番高くなるのは「除湿」モードです。「部屋の温度は変わらないから、除湿は電気代が安いと思っていた」という人もいるのではないでしょうか。
ところが、エアコンの「除湿」の仕組みは私たちが思っているよりも複雑で、ほとんどのエアコンに搭載されている「再熱除湿」の場合、室内の水分を集めて外に放出する一方で、部屋を冷やさないようにするために冷たくした空気を再度暖めて室内に戻しています。いってみれば「冷房と暖房を同時に行う」ようなものなので、電力消費が大きくなり、電気代も高くなるというわけです。
ただし、最近のエアコンには「弱冷房除湿」に切り替えられる機種もあります。この場合、室内の水分を集めて外に放出し、冷却された空気を暖めることなくそのまま室内に戻すため、「再熱除湿」に比べて電力消費量は少なくなります。
一般的に「冷房」「除湿(再熱除湿・弱冷房除湿)」「暖房」を電力消費量の大きい順に並べると、以下のようになるといわれています。
再熱除湿>暖房>冷房>弱冷房除湿
冷房に比べて暖房のほうが電力消費が多いのは、冷房を使うときよりも暖房を使うときのほうが、外気温とエアコンの設定温度の差が大きいからです。例えば夏に冷房時の外気温が35℃でエアコンの設定温度を27℃にした場合、温度差は8℃ですが、冬に暖房時の外気温が5℃でエアコンの設定温度を20℃にした場合、温度差は15℃になります。
エアコンは設定温度と外気温の差が大きければ大きいほど電力を消費するため、冷房より暖房のほうが電気代が高くなるのです。
エアコンでよく使われている機能は「冷房」
LIVIKAで、エアコンを使用している人にどの機能を一番多く使用しているか調査を行ったところ、8割程度の人が「冷房」の機能を多く使用していることがわかりました。。
冷房を弱冷房除湿にして電力消費量を抑えることで、電気代の節約に繋がる可能性があるでしょう。ここからは、そのほかの節約のコツについても解説します。
▼1kWhあたりの電気代についてはこちら
1kWhあたりの電気代は?家電ごとの消費電力量を知って電気代を安くするコツ

エアコンの電気代を節約する7つのコツ
エアコンを使う時期は、そうでない時期に比べ電気代が上がってしまうのは間違いありません。しかし、エアコンの使い方によって電気代が大きく変わるのをご存じでしょうか?
ここからは、エアコンの電気代を節約する7つのコツをご紹介します。
自動運転を基本とする
「エアコンの風量は弱にしたほうが節電になる」と誤解している人もいますが、実は自動運転にするのがもっとも電気代がかからない方法です。というのも、エアコンの自動運転にすると、消費電力を抑えながら最も効率の良い運転を行ってくれるからです。
エアコンは電源を入れてから設定温度になるまでに最も多くの電力を消費しますが、自動運転の場合、電源をオンにしてから設定温度になるまでのあいだは強風運転で一気に設定温度に近づけ、設定温度になってからは微風で一定の温度を保ちます。
そのため、最初から「弱」で運転するよりも冷暖房効率が上がり、結果的に電気代も抑えられるのです。
頻繁にオン・オフを切り替えない
エアコンの電気代が気になる人の中には、「冷房中、涼しくなったらエアコンの電源を切り、また暑くなってきたらエアコンの電源を入れる」といった使い方をしている人もいるかもしれません。
ところが、電気代を節約するために頻繁にエアコンのオン・オフを繰り返してしまうのは逆効果です。エアコンは電源を入れてから設定温度になるまでのあいだが最も多くの電力を消費するタイミングであり、最も多くの電気代がかかるタイミングでもあります。
そのため、こまめにエアコンのオン・オフを繰り返してしまうと、一番電気代がかかる時間を増やしてしまうことになり、電気代がかさんでしまうのです。こまめに電源を切ったり入れたりするよりも、一度電源を入れたら自動運転を保ったほうが電力消費量が少なくなり、電気代の節約につながります。
これを裏づける例として、「日中に30分程度の外出をする場合も、エアコンをつけたまま外出したほうが電気代が節約できる」という検証結果も出ています。
部屋の広さに合わせたエアコンを選ぶ
エアコンにはそれぞれ適した広さがあります。購入時に意識したいのは、使用する部屋の広さとエアコンのスペックが一致していることです。
例えば、8畳用のエアコンで12畳の部屋を暖めようとすると、設定温度に達するまで多くの電力が必要になり、必要以上にランニングコスト(電気代)もかかるという結果になります。
扇風機・サーキュレーターを活用する
冷房をつけているとき「足元は寒いのに、上半身は涼しく感じない」という経験はありませんか?
これは、冷たい空気は下に溜まり、暖かい空気は上がっていくという空気の性質によるもので、エアコンの冷風は床をはうように流れるため、足元が寒く感じやすいのです。こんなとき、エアコンの設定温度を上げると部屋全体が暑くなってしまい、かといってエアコンの設定温度を下げると足元がさらに冷えるという困ったことになります。
このようなエアコン中の「温度ムラ」を解消するには、扇風機やサーキュレーターを使って、室内の空気を循環させるのが効果的です。もちろん、「暖房をつけると頭がボーッとする」という冬の困りごとにも効果があります。
扇風機やサーキュレーターを使って冷暖房中の「温度ムラ」をなくすためには、以下のことを意識しましょう。
・冷房時
エアコンの風向きは「水平」に設定し、扇風機・サーキュレーターは天井に向けてまわす
・暖房時
エアコンの風向きは「下向き」に設定し、扇風機・サーキュレーター天井に向けてまわす
断熱シートを貼る
冷暖房効率を上げてエアコンの電気代を抑えるためには、冷房中は「外の熱を取り込まない」こと、暖房中は「室内の熱を逃がさない」ことが大切になってきます。
そこで有効なのが断熱シートです。窓はガラス1枚で気密性が低いため、窓から熱が入ってきたり逃げてしまったりしますが、窓に断熱シートを貼ることによってこれを軽減し、冷暖房効率を上げることができます。
加えて、カーテンを断熱効果の高いものにするのも効果的です。冷暖房効率を高めるためには、窓辺に意識を向けることが不可欠といえるでしょう。
フィルターのお手入れを怠らない

どれだけ省エネ性能の高い最新式のエアコンを使っていたとしても、電力消費を減らし、電気代を抑えるためには日頃のお手入れが欠かせません。
フィルターにホコリが溜まって目づまりしてしまうと冷暖房効率が下がり、余分な電気代がかかってしまうからです。冷房(暖房)シーズンを通じてフィルター掃除をせずに、ホコリなどがつまってしまうと、5~10%電気のムダ使いになってしまうといわれています。
エアコンは、シーズン中毎日のように使うものですから、5~10%というのは決して少ない数字ではありません。電気のムダ使いをなくすためにも、2週間に1回はエアコンのフィルター掃除を行いましょう。
また、エアコン本体だけでなく、室外機周辺に物を置かない、室外機にゴミやホコリが溜まらないようにするなど、室外機にも注意を向けることが大切です。
最新のエアコンに買い替える
ほかの家電同様、エアコンも年々進化していて、最新のエアコンは昔のエアコンに比べ大幅に省エネ性能が向上しています。
一般社団法人日本冷凍空調工業会が発表しているデータによると、2011年製のエアコンの期間電力消費量は845kWh。2021年製のエアコンの期間電力消費量(1年間の消費電力)は806kWhです。電力料金単価を27円/kWh(全国家庭電気製品公正取引協議会が提示している電力料金の目安単価)とした場合、2011年製の年間の電気代は22,815円、2021年製エアコンの年間の電気代は21,762円となります。現在使っているエアコンが15年前・20年前のものであれば、この差は大幅に広がります。
エアコンを買い替えるにはまとまった費用がかかりますが、電気代はエアコンを使い続ける限り、日常的に、しかも長期的に発生する費用です。もし古いエアコンを使っているという場合は、最新のエアコンに投資して、エネルギーと電気代の節約につなげるのも選択肢のひとつではないでしょうか。
型番 | 年間あたりの電気代 | 1時間あたりの電気代 (冷房時) | 1時間あたりの電気代 (暖房時) | |
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10年前モデル | 三菱電機 MSZ-ZXV562S | 55,080円 (期間消費電力量2,040kWh) | 2.97円〜59.13円 (消費電力110W〜2,190W) | 2.97円〜92.475円 (消費電力110W〜3,425W) |
最新モデル | 三菱電機 MSZ-FZ5622S | 40,284円 (期間消費電力量1,492kWh) | 2.16円〜54.54円 (消費電力80W〜2,020W) | 2.16円〜99.09円 (消費電力80W〜3,670W) |
電力会社との契約を見直す
電気代を節約するための7つのコツを紹介しましたが、大きく節約につながるのは、実は電力会社の契約を見直すことです。
同じ電力会社であっても料金プランによって電気料金の設定が異なり、月の電力使用量が一定を超えた場合、超過分の電力量料金が高くなるプランもあれば、一定量を超えると電力量料金が安くなるプランもあります。したがって、電気の使用量が多い家庭の場合、一定の使用量を超えると電力量料金が割安になるプランに変更すると月々の電気代が抑えられる可能性が高くなります。
また、契約する電力会社自体を見直して、より安い電力会社に切り替えるという方法もあります。利用中の電力会社よりも安い料金設定をしている電力会社に乗り換えればほぼ確実に電気代が抑えられるため、最も効率的に電気代を節約できる方法といえるでしょう。
もちろん、電力会社の切り替えをしつつ、すでにご紹介したエアコンの電気代を節約するコツを実践すれば、二重の節約になります。

電力会社選びは「でんきガス.net」を利用する
「エアコンを使う時期は電気代が高い」と感じていた人は多いと思いますが、1ヵ月のエアコンの電気代を見て、改めて「高い」と感じた人は少なくないと思います。エアコンは電気代のなかでも特に大きな比重を占めているため、電気代を節約するにはエアコンの特性を知り、効果的に使うことが大切です。
電気代を抑えるには、使い方を見直すよりも効果が大きいとされているののが電力会社の見直しです。2016年に電力の自由化が始まり、好きな電力会社を自分で選べるようになったのをご存じでしょうか?どの会社を選んでも同じ設備、同じ電気が使えるので、より料金が安い電力会社に変えるほうがお得になります。
ただ、さまざまな料金形態の中でどのプランが自分に合っているか、その電力会社は自分が住んでいる地域に対応しているのかなどを自力で調べるのはかなり大変ですよね。
そんなときに便利なのがでんきガス.net(0120-911-653)です。専門スタッフが、あなたの住んでいる地域やライフスタイルに合わせて、お得に使えるガス会社を手配してくれます。
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受付窓口 | でんきガスnet |
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電話番号 | 0120-911-653 |
受付時間 | 8:00~20:45(年末年始を除く)
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でんきガス.netって?電気やガスの面倒な手続きを無料手配してくれるって本当?